2024年11月27日
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全548件のレビュー中 1-25件目
2024年11月27日
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2024年11月27日
スープは豚骨、鶏ガラ、モミジといった動物系をベースに、京都白味噌、信州淡色味噌などの芳醇な味噌ダレを合わせた濃厚味噌白湯。
ドロつきのあるクリーミーなスープで、塩分濃度は約2.1%とやや高く、最初は塩味が感じられますが、
後から無化調ならではのナチュラルな旨味がブワ〜っと広がってきます。
煮干粉も別パックで付いていますが、スープのゼラチン質が強く濃厚なため、魚介に支配される事なく、程良い出汁感として機能します。
また同じく別パックの海老オイルは海老殻を焼いた風味が芳ばしく、スープを更に香り豊かに仕立ててくれます。
麺は自家製のスクエア型角刃太縮れ麺。エッジに円みのある縮れ麺なのでスープを持ち上げ過ぎず、
全粒粉入りのムチグチ食感が濃厚スープに負ける事なく、抜群の相性の良さをみせています。
付属トッピングは豚バラチャーシューの縦スライスが1枚。
箸で簡単に切れるほどに軟らかく煮込まれたトロトロの厚切りで、シンプルな味付けがまろやかなスープとマッチしています。
ちなみに説明書きや店主おすすめにあるタバスコチポートレイ(チポトレサルサ)は付いていないので、気になる方は事前にご用意を。
口当たりはこってりなのに後味はあっさり。
〆のライス投入まで余すことなく楽しめる一杯になっていると思います。
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2024年11月20日
スープは水鶏系のクリアに澄んだ淡麗塩清湯で、バターのような濃厚な風味の香味鶏油があっさりとしたスープにコクと深みを与えています。
塩分濃度は約1.6%と平均的ながら、スープの温度が下がるにつれ、今度は甘味と旨味が舌に馴染み、徐々に味が濃く感じられるようになります。
また一口目には丸鶏の厚みが伝わり、二口目からは二枚貝のコハク酸の旨味が追いかけてくるような、
食べ進む過程で味と口当たりの印象が変化するという、面白い仕掛けが施されています。
麺は多加水のワイド型角刃中太縮れ麺。
モチモチプリプリの弾力にツルリとなめらかな麺肌で、
噛むほどに舌に広がる麺の甘味が対比効果となり、中庸的な塩分濃度のスープがしっかりとした塩味に感じられます。
付属トッピングは極細メンマと、チャーシューは燻香を纏った吊るし焼きの豚肩ローススライスに、
黒胡椒とタイムの香るフルーティで瑞々しい低温調理鶏むねスライスが各1枚ずつ。
味のリニューアル後は実店舗に行けておらず、本品が現在の実店舗仕様と同じかどうかは私には分かりませんが、
リニューアル前の塩と比較すると、麺はガラリと変わっているものの、スープに関してはどちらかというとマイナーチェンジをしたような印象で、
コンセプト自体に大幅な変化は感じず、スープと麺の組み合わせも絶妙なマッチングで、今回の塩ものめり込むように美味しく頂きました。
店主は宅麺で販売されているソラノイロやカネキッチンヌードルでも勤務経験がある実力者で、
舌の肥えたラヲタ達からの注目度も非常に高いお店です。
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2024年11月12日
TKMといえば以前宅麺でも販売されていたゴールデンタイガーの代名詞ですが、こちらはそのタイガー公認のインスパイアとなっています。
タレはタイガーよりもやや上品な、ほんのり節の香るキリっとした醤油ベース。
冷凍状態だと油が固まっていますが、融点は-5℃なので、水を張ったボウルに浸しておけば数分で溶けます。
麺は三河屋製麺の角刃太麺。1玉190gで2袋に個包装されています。
タイガーよりも気持ち細めで甘味の詰まった多加水麺は、
冷たく締める事によりツルツルの瑞々しい麺肌とムッチムチの強い弾力が生まれます。
この麺とタレと生卵を混ぜ合わせると、すっきりまろやかな味わいと、
コシの強いひんやりとした麺が味と食感に独特のコントラストを生み出します。
付属トッピングはないので、各々お好きな具材を追加して楽しみましょう。卵かけご飯の要領で好みの食材を用意すればよいと思います。
また麺が終わった後の追いライス用にタレを多く残したい場合は、Lサイズの大きめな生卵を使うとよいです。卵ダブルもアリですね。
ちなみに画像2枚目はタイガーの釜チというメニューの再現バージョンです。
麺を冷たく締めずに茹で揚げたまま丼に移してタレと和え、そこに生卵とピザチーズと黒胡椒、
お好みで茹でキャベツ、キムチ、チャーシューなどを加えて頂く、熱々の釜玉スタイルとなっています。
このような温ぶっかけにする場合は麺の茹で時間を表示より短めの7〜8分くらいにするとよいです。
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2024年11月12日
スープはアニマルオフのスッキリと澄んだ魚介系淡麗塩清湯。
乾物が香ばしく利いていますが、味を特徴付けているのは数種の日本酒、酢、少量の白醤油を合わせたカエシと、
鶏油、オリーブオイル、胡麻油に数種類の香味野菜をブレンドした香味油にあります。
塩分濃度は約1.8%と若干高めですが、ややオイリーな香味油とカエシの甘味がまろやかに調和しています。
麺は三河屋製麺の全粒粉入り低加水角刃細ストレート。
コリパツの食感でスープをよく持ち上げますが、何よりも全粒粉の風味が良く、
スープの節の風味と相まって香ばしさをより引き立てあっています。
付属トッピングはミディアム食感の太メンマが2本に、豚肩ロースと鶏胸肉の低温調理レアチャーシューが1枚ずつ。
低温調理チャーシューは基本通り、流水、ぬるま湯、冷蔵解凍で。熱湯湯煎NGです。
こちらの塩ラーメンに関しては、八咫烏の居山店主の監修で、カエシに日本酒が使われるなど、
日本酒とのマッチングを意識した作りになっているのですが、
本品は通販仕様のチューニングなのか冷凍の影響なのか、大きな特長であるはずのキレと酸味が弱く、実店舗の味とはいささかの違いを感じました。
ただ全体的には芳醇でまろやかな味わいにまとまっていると思います。
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2024年11月06日
スープは石山味噌醤油の越後赤味噌をベースとする味噌ダレに、コラーゲンたっぷりの豚骨白湯と背脂粒も浮かべた、旨味甘味も主張するドロっと濃厚なタイプ。
割りスープで好みの濃さに薄めるのが新潟濃厚味噌ラーメンの特徴ですが、本品の塩分濃度は約2.3%と家系ラーメンくらいの塩気なので、
濃いは濃いですが濃味に舌が慣れている方ならスープで割らなくてもそこまで問題もなく食べられると思います。
20年以上昔の割らないと塩辛くて飲めないみたいな強烈な塩味ではなくなっており、
時代の変遷と今春のリニューアルも経て、大分マイルドでまろやかにまとまりましたね。笹口店ともまた異なる味わいです。
ただ東横の割りスープはラーメンのスープとは別に仕込まれた魚介&野菜ベースの清湯となっているので、
塩気を薄めると共に味変としても楽しむ事が出来ます。
ちなみに最初から割りスープを全投入した場合、塩分濃度は約1.6%と一般的な平均値くらいに落ち着きますので、
体調的に塩分が・・・という方の救済措置にもなり得るかなと思います。
麺は自家製で、エッジに円みのある角刃ストレート太麺。濃厚なスープを拾い過ぎないよう計算されたツルツルの麺肌と長さ25センチの短尺カットに、
モチモチとしたコシの強さとコシヒカリ米粉ブレンドによる粘りの強さも兼ね備えた、パワフルかつ甘味の優しい東横ならではの個性的な麺となっています。
伸びにくい多加水麺なので、指定時間を守り、じっくりと茹でましょう。
茹で時間3:30〜4:30となっていますが、4:30マックスで茹でてもしっかりとコシの強い状態に仕上がります。
付属トッピングは全長20センチ、幅10センチ、厚さ5ミリ、重量100gもある、丼を横断する巨大豚肩ロースチャーシューが1枚。
以前の円形ではなく横に長いスライスで、適度な味付けとモチモチの弾力があり、食べ応えは抜群。スープや野菜と共にライスが捗ります。
春に経営が変わった直後に紫竹山のお店でも頂いてきましたが、個人的には新味も印象に残ったので、
こちらも宅麺ラインナップに加えてもらえたらよいなと期待しています。
最後にこのラーメンの作り方ですが、まずはもやしとキャベツをスープで1〜2分ほど煮込み、茹で上げた麺を丼にあけ、
その上からスープと野菜を注ぎ、最後にチャーシューをトッピング、というのが実店舗式の工程となっています。
普通のラーメンのように素のスープをそのまま注ぐだけだとただのしょっぱい味噌ラーメンになってしまうので、
お湯で茹でた野菜を後乗せするのではなく、純すみ系やタンメン、ちゃんぽんのようにスープで煮込むところがポイントです。
分量はもやし100g、キャベツ50gくらいがバランス的に丁度よいと思いますが、スープ量が少な目なので、野菜はあまり多くしないほうがよいです。
野菜の甘味をより引き出したい場合はキャベツの割合を多めにするとよいですが、芯の部分は苦味が出るので外しましょう。
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2024年10月23日
スープは超大量のトマトを使った無水出汁に煮干と一等級昆布を惜しげもなく使った採算度外視の旨味凝縮スープ。
煮干、節、昆布の濃厚ながら上品な旨味と、湯剥きしたフレッシュトマトの爽やかな甘味と仄かな酸味が、
雑味のないクリアで洗練された極上の味わいを生み出しています。
麺は三河屋製麺のスクエア型低加水角刃細ストレート。
ポキパツな歯切れの良さが特徴的で、やや硬めに茹であげることでスープを吸い上げ、丼内の一体感と食感の変化も楽しむことが出来ます。
付属トッピングは豚バラチャーシューの縦スライスが1枚。
ボリューム感のある厚切りで、脂身も赤身も箸で簡単に切れるくらいプルプルトロトロに軟らかく煮込まれています。
トマトの青臭さと煮干の磯臭さが互いをバランス良く打ち消し合い、煮干には苦みやエグみもなく、油分も抑えめで、
トマトと合わせた事によりすっきりあっさりまろやかな味わいへと仕上がっています。
水出しも行っているのだと思いますが、個人的にはトッピングや麺さえもスープを濁らせるように感じてしまうほどの外連味ない味わいで、
淡麗かけソバ同様に麺や具をスープに入れる前にまずは素の状態を数口ほど味わっておく事をお勧めします。
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2024年10月16日
本品は麺、スープ、昆布水、豚肩ロースの低温調理レアチャーシュー、細切りメンマ、鰹塩、カルパッチョ用ソース、ほたて貝柱が1つ1つポーション分けされています。
再現度は作り手次第となっていますので、チラシ裏面の調理方法と店主アドバイスをしっかり読み、正確に倣って作りましょう。
【解凍注意】冷蔵解凍or流水解凍が幾つかありますので、頂く前日から調理方法の確認と準備を始めておくとよいです。
まず味の方ですが、スープは帆立のまろやかで濃厚な甘味旨味が飽和状態となっており、
まさに帆立三昧というかパラダイスというかお祭り騒ぎで、口内が帆立と口福感で完全に満たされます。
麺は三河屋製麺の全粒粉入り多加水角刃平打中太ストレート。
春よ恋の瑞々しい甘味、モチプリの弾力、ツルツルとした喉越しと舌触りが特徴的で、昆布水により旨味と口当たりの良さが更に上乗せされます。
付属トッピングはチャーシューやメンマの他に帆立のカルパッチョや鰹塩などのアイテムが付いてきますので、店主アドバイスの順序通りに頂きましょう。
まずは帆立カルパッチョからです。そこから魅惑のホタテ天国への旅がスタートします。
なお本品は宅麺CK製ですが、及川店主が浜松の工場で直接製造に携わったそうで、再現度は申し分ないと思います。
私も数日前に実店舗へ伺っており、舌が鮮明に記憶した状態で宅麺を頂きましたが、実店舗と遜色ないクオリティの高さに驚きました。
余程の常連客でもない限りは実物との判別は難しいレベルのリンク感ですが、もし商品の味に違和感を覚えるようでしたら、
商品自体は問題ありませんので、麺の茹で方、盛り付け方、追加トッピングなど、ご家庭での作り方に気をつけて丁寧に行ってみて下さい。
特に麺茹では麺重量の10倍量の軟水を沸かし、菜箸などで触れ過ぎず、湯切りも洗いも麺を傷付けないよう優しく行うだけで、ラーメン・つけ麺の味は全く変わってきます。
ちなみに麺を昆布水に浸す理由をご存知ないというつけ麺初心者さん向けに簡単に説明しますと、
まずつけ麺の麺を昆布水に浸す手法は、相模原にあった69'N'ROLL ONE(現ロックンビリーS1@尼崎)店主の嶋崎さんが考案したものと言われており、
細麺だと麺同士がくっつきやすい&絡まりやすいため、その解消目的でこのアイデアが生み出されました。
また昆布に多く含まれる旨味成分のグルタミン酸と、動物系及び魚介系に多く含まれる旨味成分のイノシン酸が交わる事で、旨味の相乗効果が生まれ、
かつ海藻類に含まれるヌメリ成分のフコイダンのトロみが麺をコーティングする事で、麺が細くても伸びにくくなる、という付加メリットもあります。
つけ麺というと大勝軒や六厘舎のイメージから太麺がスタンダードと勘違いされる方もいますが、淡麗系では中太〜細麺のほうが寧ろオーソドックスで、
細麺のつけ麺に昆布水を用いるのもこういった明確な目的があり、現在では人気ジャンルの1つとして広く定着しています。
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2024年10月16日
スープは通常のラーメンのような醤油のキレたタイプとは異なり、旨味の主張が強く、
フルーツビネガーによるフルーティでスッキリとした甘味と酸味、青唐辛子のキリッとした適度な辛味が特徴として表れています。
塩分濃度約2.8%、Brix値約15.3%とかなりの濃口ではあるものの、非乳化な上に液体油や固形背脂が少なめな事もあり、比較的あっさり頂けます。
麺は自家製の中加水角刃平打極太ウェーブ。
オーション使用のモチグチ食感で、しっかり茹でたほうが再現度が高くなります。
付属トッピングは豚ミンチと、Inスープのブタが1枚&青唐輪切り少々。ブタはホロリと軟らかい厚スライスのバラロールとなっています。
豚ミンチは別パックで、粗挽き状のブリブリ食感が麺やヤサイと相性良く、刻み玉葱も加えると味も食感の良さも更にワンランクアップします。
私は途中でパクチーもタップリ追加しました。
こちらは「豚星。」出身の「豚風。」の限定メニュー、「青とうがら酢」ですね。
一般的な二郎インスパとは一味違う、シークヮーサーと青唐辛子によるトロピカルでさっぱりとした味わいが楽しめると思います。
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2024年10月02日
スープは豚骨、豚肉、根菜を煮込んだキレキレ醤油ベース。
時間帯によって状態にばらつきがあるようで、今回のものは画像通りのライトな非乳化状ですが、実店舗で頂いた時はもう少し乳化の進んだ微乳化状でした。
豚肉はオープン直後に行った時はウデ肉を使っていましたが、現在はバラ肉のため、ベースの味にも多少の変化が見られます。
コラーゲンが多く溶け出しており、豚肉感は以前より穏やかで、バラ脂の濃厚な甘みが感じられるようになっています。
塩分濃度は約2.3%、Brix値は約20.1%とかなりの濃口となっており、醤油のキレ、野菜の甘味、グルの旨味、
ニンニクと生姜の香りが特徴的で、液体アブラは150cc近いたっぷりの量が浮かべられています。
アブラが多過ぎるという方は不要な量だけ取り除いてもよいですが、その分スープの塩味も強く感じられるようになるので注意です。
ちなみに取り除いた液体アブラは捨てずに冷凍保存して、インスタント麺にチョイ足ししたり、炒飯や炒め物、
またポテトフライなどの揚げ物に使うと、コクと香りがアップし、ワンランク美味しい料理が作れるようになります。
麺は加水率やや低めの自家製平打極太タイプで、麺量は実店舗の通常サイズと同じ300gとボリューム満点。
切刃のカット面をやや広く取った深彫り状のため、富士丸麺のようにサイドがギザギザになっています。
厚みある麺帯の乱捻れな暴れん坊で、スープの吸い上げも良く、表面はツルツル、外部はモッチリ、内部はギッチリとした独自の食感が楽しめます。
ブタはInスープで超厚切りの大判バラロールが1枚。スープ同様、以前はウデでしたが、現在はバラが使われています。
重量感のあるズッシリとしたビッグサイズで、赤身部分も箸で切れるくらいに軟らかく、ヤサイが捗る濃い目の味付けとなっています。
付属トッピングは大粒の味付アブラが少々。実店舗の少なめコールくらいの量です。
当然ヤサイは不可欠ですが、実店舗だとクタヤサイとなっており、味付アブラと合わせて富士丸の名残を感じます。
随所に豚星D麺富士丸FCの面影を残していますが、麺とスープの味及び組み合わせからは確かな独創性も詰まっています。
二郎系ですが難しいローカルルールなどもなく、初見客でも非常に入りやすいお店なので、お近くの方は実店舗でのお食事もお勧めします。
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2024年09月11日
スープは豚ガラと濃口醤油によるクリアな淡麗醤油清湯。
豚オンリーで構成されたシンプルな喜多方ラーメンスタイルで、ややオイリーながらもベースはあっさりとしており、
塩分濃度は約1.4%、Brix値は約2.8%と、平均的〜やや控え目の、雑味ない優しい味付けとなっています。
その分、豚の旨味と風味がストレートに分かりやすく感じられますが、ジャンク舌だと塩味とパンチが足りなく感じるかもしれません。
麺も喜多方スタイルの全粒粉入り多加水角刃平打中太縮れ麺。
熟成感のある甘味旨味と手揉みによる不規則なモチプリ食感が特長的で、
あっさりとしたスープが麺の味をより引き立てるような相性の良さを見せています。
喜多方ラーメンらしくもありつつ独自の個性も感じさせる、箸とレンゲが止まらないタイプの秀逸なマッチングです。
付属トッピングの細切メンマは適度に残された発酵臭とコリシャキ食感が良いアクセントとして機能しています。
チャーシューは淡口の豚バラスライスが大量11枚で、薄めのスライスですが1枚だけ厚切りになっています。
本品は実在する有名店のラーメンではなく、ドズル社の味のリクエストを元にソラノイロが開発協力した宅麺CK製の企画商品で、ドズル社とのコラボグッズ(箸置き)も付いてきます。
味の方はソラノイロのカラーであるベジ感はなく完全に喜多方ラーメンスタイルですが、造り自体はしっかりしており、
透明感のある温和な味わいなので、塩分が気になる方でも比較的安心して頂ける一杯になっていると思います。
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2024年08月28日
スープはまろやかなトロトロド乳化タイプで、塩分濃度約2.6%と二郎系ならではの濃口ですが、
乳化系の中では口当たりが比較的軽やかなため飲みやすく、醤油と生姜も効いた甘旨な味わいです。
まずは麺やトッピングを入れる前にスープを素の状態で一口飲んでみて下さい、
スープ全体から押し寄せる豚ウデ肉の圧倒的な風味を感じられると思います。
麺はオーション使用の自家製中加水角刃平打極太ウェーブ。麺量は300gと、実店舗の小と同じボリュームです。
麺の味わい自体はNS系にも通ずるようなイメージもあり、二郎インスパの中では比較的加水率が低くなく、モチフワの食感が特徴的。
実店舗ではややデロで提供されている通り、この麺は硬めよりも軟めのほうが持ち味を発揮するので、
指定時間の10分か、それよりも気持ち長めに茹でて、フワデロの食感とド乳化スープとの一体感を引き出してみましょう。
但し茹で過ぎると麺表面が溶けて歩留まりが低下するので注意です。
付属トッピングは豚背脂と、Inスープのブタが1枚。
ブタはウデ肉ですが、スープに出汁を充分に抽出しつつも出涸らしになっておらず、適度な弾力も残し、
尚且つしっとり柔らかく仕上がるよう、スープから肉を抜くタイミングを見極められているようです。
アブラは富士丸系のような味付カスアブラではなく直系タイプの白アブラで、
肉カスも適度に含まれており、甘味のあるブリンブリンの超大粒サイズとなっています。
店主は鷹の目出身の用心棒系という事で、宅麺ラインナップにもある祐三や神工と同じ系列に当たります。
ただ神工と同じようにラーメンについては鷹の目の味ではなく独自路線を歩んでおり、ラヲタ達からの評価も軒並み高く、
昨年の新規オープン時から物凄い大行列を作る超人気店へと瞬く間に上り詰めています。
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2024年08月28日
スープはセメント色のサラサラとした煮干出汁をベースに、鮮やかな緑色のニラペーストと、たっぷりの香味油が表面を覆っています。
濃厚な背黒を軸に平子の深いコクも感じられ、煮干の苦みエグミはありませんが、ニラの風味が煮干の磯の香りを十分に引き立たせています。
塩分濃度は約2.0%と丿貫と同程度で、油分も多く、ニンニクも効いた、パンチのある味わいとなっています。
麺も丿貫と同じ東京製麺の全粒粉入り低加水角刃中細ストレート。
ポキパツの食感で、歯切れが良く、時間の経過と共にスープを吸い上げ、煮干の風味と一体化してゆきます。
店主は丿貫グループの総店長を務めていた方で、味の方も丿貫の煮干そばclassicに生ニラとニンニクが重なったようなイメージです。
ニラ煮干は丿貫各店、NIBOSHIMANIAの両店舗でも頂いておらず今回が初でしたが、
香りの強いニラをジェノベーゼのようなアプローチで煮干とマッチングさせるアイディアは非常に参考になり、個人的にもドストライクに好みでした。
ただスープには独特の個性があり、またチャーシュー等トッピングも付かないので、
具材がなくてもスープと麺の味だけで満足出来る方、ニボニボ慣れしたニボラー等に特に好まれる商品かもしれません。
ちなみに何かトッピングするなら食感と辛味が相性の良いカイワレ系のスプラウトがお勧めですが、刻み玉葱も良く合います。
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2024年08月28日
スープは麺や維新のように魚介類を使わず鶏ガラのみで出汁をとっており、
そこにチャーシューの漬けダレをカエシに用いて豚の旨味も乗せています。
塩分濃度は約1.8%と塩味は中庸で、適度な酸味もあり、ビシッとキレた醤油、
生姜の風味、プリプリで大粒な豚背脂の甘味旨味が味の中心を担っています。
麺は自家製の多加水角刃平打中太手もみ縮れ麺。
表面は滑らかで、ツルモチの弾力とふんわりとした柔らかみ、穏やかな甘みがエッジの立ったスープと調和しています。
トッピングは生姜の香る鶏ワンタンが6個。
鶏挽肉のトロっと軟らかでジューシーな餡が、しなやかでツルリと滑らかな皮で包まれています。
ちなみにボイル前の6個合計で約100gもあるので、麺と合わせると結構なボリュームになります。
ラーメン自体は所謂ネオクラシック系と呼ばれる、昔ながらの中華そばの発展型みたいなタイプです。
なおワンタンの皮はグルテンが強く粘りがあり、冷蔵や流水で解凍すると他の皮とくっついてしまう可能性があるので、
麺と同じように冷凍状態のまま熱湯で茹でると良いです。
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2024年08月15日
スープは山水地鶏などの圧倒的な鶏の厚み、本枯節などの魚介の旨味、
そして香味鶏油の香りが複雑に入り組みつつもまとまりを見せる、圧倒的に奥の深い無化調淡麗醤油清湯。
塩分濃度は約2.4%とつけ麺では平均的ですが、イノシン酸とグアニル酸、コハク酸の旨味が非常に分かり易く、
個性的でパワフルかつ上品なキレとコクとまろみを生み出しています。
麺は支那そばや麺工房製の全粒粉入り多加水角刃平型中太ストレート。
全長約60cmもある長尺タイプで、瑞々しい甘味、滑らかな麺肌、しなやかなアシの長さ、ツルモチのコシが特徴的。
形状体にもスープとの絡みは抜群で、味の相性も申し分ありません。
なお塩で頂く場合は、鰹昆布水との相性を考慮して、岩塩ではなく海塩を使いましょう。
その鰹昆布水はその名の通り鰹の風味とキリッと濃い目の醤油味が施されており、既に旨味の相乗効果が生まれていますが、
麺に纏わせスープと合わせるとグルタミン酸による旨味の二次爆発が起こります。
スープも塩味が強めなので、鰹昆布水をスープ割に使ってもさほど薄まりませんが、〆のライス投入には程良い塩梅となります。
付属トッピングは鰹の効いた和風味の極細メンマと、
肉雲呑はやや厚めでピロピロ滑らかな皮に、タネは豚挽肉と乾物による中華風味のムチムチ食感。
雲呑はタネが大きく火がやや通りづらいですが、雲呑とスープは別々の個包装になっていますので、
雲呑は一旦解凍してから茹でるようにすると、生茹でだけではなく皮の破損も同時に防ぐ事が出来ます。
まずは麺洗い用のボウルに水を張り、その中に昆布水、メンマ、雲呑をパックのまま入れておけば、解凍と同時に水が冷えて一石二鳥です。
なお雲呑を茹でる際はパックから取り出し、解凍後2〜3分のボイルで中までしっかりと熱々に仕上がります。
嶋は店主が支那そばや出身という事で、オープン直後から業界トップクラスに登りつめた全国レベルの超人気店です。
実店舗にも4年前くらいに2度ほど伺いましたが、当時はまだ白醤油がなかったので、今回よいタイミングで頂く事が出来ました。
嶋がどういうお店か知らないで買えたという方は、嶋を食べられるのは相当ラッキーだったという事だけは覚えておいて欲しいです(涙)
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2024年08月15日
スープは鶏豚をベースに、羅臼昆布などの魚介の風味がバランス良く調和した、無化調のあっさり醤油清湯。
塩分濃度約2.7%、Brix値約10.8%と結構な濃い口で、キリッとした塩味と酸味、強めの甘味と旨味の感じから大勝軒や丸長と比較されがちですが、
出汁の構成から分かる通り、大勝軒系や丸長系とは異なるカドヤ独自の味わいを持っています。
麺は自家製の全粒粉入り多加水角刃平打中太ストレート。
江別製粉のはるゆたか特等粉を使用した豊潤な甘味、モチフワの食感、ツヤツヤの滑らかな麺肌が特長として表れていますので、
変に硬めにせず、しっかりと茹でてしっかりと締めて、カドヤの麺でしか味わえない独特のコシとハリを堪能しましょう。
付属トッピングは香ばしく焼かれた黒豚チャーシュー4枚とミディア厶食感の穂先メンマで、どちらも醤油ダレによるキリッと濃い口の味付け。
チャーシューは肉厚なバラ、肩ロース、ウデ、豚トロ、切り落としの超豪華なラインナップ。
「毎日がプレミアム限定ラーメンのような当店の食材」と謳われている通り、特選食材とこだわりの水をふんだんに使った、まさにプレミアムな一杯。
お値段はやや張りますが、実店舗もそれなりにお高く、食材の構成からも税込2,376円は冷凍通販なら妥当なラインだと思います。
東の丸長、春木屋と並ぶ西の古豪として、老若男女問わず古くから愛されている銘店です。
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2024年08月15日
スープは豚頭を中心に背脂も加えた、フルボディの濃厚ド乳化ド豚骨。
呼び戻し式ではなく取り切り式で、ガラもしっかりと下処理が施されているため、臭みはなく味わいはフレッシュ。
コラーゲンの溶け出したトロリとクリーミーな口当たりで、塩分濃度約1.7%、Brix値約8.5%と、塩味は平均的なあまうまのタイプです。
麺は豊華食品製の角刃極細ストレート。九州の小麦粉を使った博多・長浜寄りの特注麺で、歯切れの良いしなやかなポキパツ食感。
加水率もやや低めですが、博多・長浜の麺よりも芯が強く、バリカタにする場合でもせめて4〜50秒は茹でたほうがよいです。
実店舗では太麺もあり、個人的には太麺のほうがスープとの相性に個性を感じられましたが、もちろん極細麺との相性も抜群です。
付属トッピングは肩ロースの低温調理大判レアチャーシューが1枚。以前のクラシカルな煮豚から変わったんですね。
九州豚骨と似たようなスタイルなので、ニンニクや胡麻、紅生姜など好みの味変アイテムも用意しておきましょう。
実店舗のようにレモン汁を少し垂らしてみるのも味わいがスッキリして美味しく頂けます。
また麺量がやや少なめなので、沢山食べたい方はライスなり替え玉なり用意しておくとよいです。
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2024年08月15日
武蔵家系ですが、スープは微乳化の中濃型で、醤油返しは直系のようなキレよりもまろみとコクを活かしたタイプ。
鶏は厚みがありますが雑味はなく、豚骨もパワフルで、各々に偏りがなくバランス良く調和しています。
出汁の構成は独自色があるものの、塩分濃度は約2.7%と味濃い目で、鶏油も多く、
家系ラーメンを食べているという欲求が充分に満たされる味わいとなっています。
麺は酒井製麺の逆切り弱ウェーブ平打中太麺。
酒井の麺はヤワメのほうがモチモチとした独特のコシを引き出せますが、
本品は醤油返しに旨味が詰まっており、麺にスープを吸わせるのに向いているため、
茹で時間は指定の3:30か、それよりも気持ち早いカタメ茹でにしたほうが、スープの吸い上げが良く、麺自体の味にもより深みが生まれます。
また冷凍の家系麺は麺同士がくっつきやすい為、どうしても上手に茹でられない場合は
耐熱皿に冷凍生麺を乗せ、2〜30秒ほど電子レンジにかけて、麺同士を解してから茹でましょう。
冷蔵庫で一晩置いて解凍する方法もありますが、冷凍生麺の冷蔵解凍は結露や乾燥による劣化を招きやすいため、本来はお勧め出来ません。
付属トッピングは大判板海苔5枚、ほうれん草、低温調理の豚モモスライス2枚とサービス満点。
チャーシューは家系伝統の吊るし焼き燻製ではなく、しっとりとした現代風のレアタイプです。
今回は柑橘を隠し味に使った夏仕様のカエシとなっており、冬に実店舗で頂いた時よりもさっぱりと頂けました。
卓上調味料も個性的なので、個人的にこのお店は実店舗で実物のクオリティを体感して欲しいお店です。
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2024年08月15日
店主はすみれ出身という事で、スープは味噌と豚骨&香味野菜ベースの出汁を鍋で焼いた純すみスタイルですが、
塩分濃度約1.9%とすみれや純連よりも塩分及びラードは少なめで、コクがありつつも後味はすっきり。
豚挽肉の旨味も効いており、まろやかで優しく広がるあまうまの味わいが特徴的です。
麺は森住製麺の多加水角刃中太縮れ卵麺。
札幌ラーメンではお馴染みスクエア型の短尺タイプで、麺自体の旨味と抜群の絡み、プリコリの弾力に強いコシがスープとマッチしています。
付属トッピングは淡い味付けのコリシャキメンマと軟らかく煮込まれた大判の肩ロースチャーシュースライスが1枚。
何も手を加えずにそのまま頂いた場合はただの美味しい味噌ラーメンになりますが、
モヤシと玉葱を香ばしく炒めてスープで煮る、という実店舗同様の再現調理を行うと、
熱々で香ばしい香りの立った、真に美味しい彩未本来の味噌ラーメンに仕上がります。
またおろし生姜はスープをキリッと爽やかな味わいに変えてくれるので、出来ればフレッシュなおろしたてを用意しておきたいところです。
パンチが欲しい方はニンニクも欠かせないところですね。
本品は宅麺CK製の彩未ブランド品ですが、味はしっかりと作り上げられているので、
再現度が高くなるか低くなるかは、購入者がちゃんと再現調理をするか次第ですね。
大島と並ぶ純すみ系の超ビッグネームの登場ですが、次は三◯寅、◯籠あたりにも期待しちゃうところです(笑)
9
2024年08月15日
タレは醤油マヨ味の胡麻ダレで、甘味酸味はほどほどの塩味旨味がメインとなったタイプです。
麺は自家製の中加水角刃平打極太ウェーブ。
オーション使用のモチポキ食感で、麺肌のざらつきがタレをしっかりと絡め取ります。
付属トッピングは海老辛(辛口の干し桜海老)とフワトロの極厚豚バラロールが2個。
海老辛は辛味が強いので、麺に加える前に一旦味を見てから、入れる量を好みに合わせて調節するとよいです。
背脂と、あとブタは極厚のバラ煮豚なので熱湯湯煎が必要ですが、
タレは冷やし仕様の冷蔵・流水・常温解凍となっており、熱湯湯煎しないよう注意です。
あとは自分の好きなトッピングをアレコレ乗せて、自分だけの1杯を楽しみましょう。
11
2024年08月08日
タレはたまり醤油も使った真っ黒なビジュアルですが、塩分は見た目のインパクトほど強くもなく、
甘味、化調の旨味、ビターで深いコクに゙六等星らしさを感じる事が出来ます。
油は重さがなく、ニンニクのパンチとほんのり効かされた煮干感があり、濃厚ながらクドさのない味わいを作り上げています。
麺は加水率やや高めの自家製平打超極太縮れ麺。
一昔前の六等星チックな乱縮れの暴れん坊で、麺幅と厚みのデカさもウドン並みにハンパなく、
指定の茹で時間でワシゴワのパワフルな食感を堪能出来ますが、
店主もXでお勧めしている通りもう2〜3分長めに茹でてムチモチ感を出し、
汁気が無くなるまでしっかりと混ぜ合わせてタレを十分に乳化させると、
麺とタレが持つ本来の美味しさと絡みを最大限に引き出す事が出来ます。
付属トッピングは甘めのメンマと淡い味付けのモチモチ厚切り大判バラロールチャーシューが1枚。
あとは油そばらしく自分のお好きなトッピングや味変をアレコレ追加して自由に楽しみましょう。
とにかく味も見た目もボリュームも迫力満点ですが、植物油のため味わいは比較的軽やかで、ジャンクな割には意外にスルスルっと胃袋に収まってゆきます。
乳白色の麺がタレを混ぜて黒光りに染まってゆく工程も見ていて楽しめるんじゃないかなと思います。
10
2024年08月08日
スープは煮干ベースの淡麗醤油清湯で、塩分濃度約1.8%と攻撃性のない優しい塩味、
雑味のない上品かつ穏やかな煮干の香りと甘味、舌に広がる抜群の旨味が特徴的です。
ちなみにオリーブいりことは、瀬戸内産白口煮干(伊吹いりこ)と香川県産オリーブ葉の粉を一緒に釜茹でする事で、煮干の臭みと酸化を軽減させた、香川の特産品として有名です。
煮干系のラーメン店に通い慣れているラヲタならお馴染みの定番な煮干ですね。
麺はワイド型の多加水角刃太ストレート。
せときららという品種の小麦粉が使われていますが、こちらは太麺と相性が良く、製パン性にも優れた小麦粉として人気があり、
アミロース含有が低めなため粘性がやや高く、しっかりとしたグルテン形成が特長で、
太めの麺に瑞々しい甘みと滑らかな麺肌、モチモチの弾力、伸び知らずの強いコシを生み出しています。
付属トッピングは低温調理の肩ロースチャーシュースライスとロースチャーシュースライスが1枚ずつ。
肩ロースのほうはスープの邪魔をしない控え目な味付け、ロースのほうはややアクセントをつけた味付けとなっています。
解凍はぬるま湯か流水か常温で。夏場なら常温ですぐに解凍出来ます。
本品も酸辣湯麺と同じく宅麺CK製の純麦ブランド品ですが、ラーメン自体はきめ細かい仕上がりになっていると思います。
煮干の旨味甘味と瑞々しい太麺の組み合わせやレアチャーシューも含め、全体的な食感の楽しさも際立っています。
8
2024年08月01日
シンチャンという商品名からも分かる通り、山形で人気のケンチャンラーメンをオマージュしたつけ麺となっています。
煮干✕背脂の組み合わせでは似た属性に新潟の燕背脂系(燕三条系)もありますが、味を見れば判る通り、本品と燕系は麺もスープも似て非なる別タイプです。
という事でスープは煮干の苦味やエグみを抑えたライトな背脂煮干醤油清湯で、ケンチャンオマージュらしく醤油のキレがあり、
塩分濃度は約3.1%と海水並に強い反面、糖分濃度は約6.2%とやや控え目で、甘味よりも煮干と昆布と化調と豚背脂による濃厚な旨味が前面に出ています。
背脂はケンチャン系らしくプルプルの大粒状ですが、量は燕背脂系のようにたっぷりと浮かべられてあり、燕系とのフュージョン的な要素も多少感じられます。
麺は全粒粉使用の多加水手揉み縮れ平打極太麺。背脂煮干と太麺は燕背脂系でも見られる定番の組み合わせですね。
ツルツルの麺肌にブリブリとしたコシの強さが特徴的で、フワッと立ち上る小麦の香りと熟成麺特有の濃厚な甘みがあり、
ピロピロとした不規則な捻れがスープをしっかりと拾います。
付属トッピングは板海苔1枚と、チャーシューは豚ロースの大判レアチャに軟らかく煮られた大判豚バラロールが1枚ずつ。
ロースは低温調理なので湯煎厳禁ですが、麺を洗う用に水を張ったボウルにパックごと沈めておけば、
麺を茹でている間に解凍出来る上、水もつめたく冷えるので一石二鳥です。
ちなみに麺は手揉み後の冷凍なので多少千切れやすくなっており、
茹で始めてすぐに菜箸で解そうとしたり、洗う際も乱暴に扱うと、麺にキズが付きボロボロと短くなってしまいます。
茹で方のコツとしては、麺表面が全て浸る直径の鍋に2L以上のお湯を沸かし、
麺を入れたら菜箸などで一切触れず、沸騰状態のまま暫くは麺を対流で自由に泳がせ、
8分くらい経ったあたりで初めて菜箸で軽く解すようにすると、麺が千切れずムラなく上手に茹でる事が出来ます。
箸を入れるとデンプンが溶け出し吹きこぼれそうになるので、火力を少々弱めて泡を取り除きましょう。
差し水は温度を一気に下げてしまい茹でムラが出来るので厳禁です。
12
2024年07月25日
スープは素の状態だとあっさりとした鶏ガラベースの醤油清湯で、
塩分濃度は約1.6%と全国的には平均値なため、ジャンク舌には薄味に感じられるかもしれませんが、
辛口の塩ダレで炒めた野菜が加わる事で、味に塩味、辛味、キレ、コクがブーストされるようになっています。
麺はベトコンラーメンのオーソドックスな低加水角刃細ストレート。
コリパツの歯応えで歯切れが良く、スープやトッピングともしっかり絡んで持ち上げてきます。
付属トッピングはInスープで、トロトロに軟らかく煮られた厚切りの炙りバラチャーシューが3枚。
塩ダレには赤唐辛子と味付の揚げニンニク粒がゴロゴロ入っています。
この唐辛子のビリビリした辛味とニンニクの風味がビンビンに効いた塩ダレでモヤシとニラを炒めてトッピングする事で、初めてベトコンラーメンとして成立します。
これを乗せないとベトコンラーメンの味ではない全く別物のラーメンになってしまうので、面倒でも食材を用意してちゃんと調理しましょう。
ちなみにモヤシは塩ダレを加えてから炒め過ぎると浸透圧で脱水し、ベチャついて逆に味が薄くなるので要注意です。
コツとしては、まずは薄めの油でモヤシを強火でしっかりと炒め、途中でニラを加え、
火が通ったら最後に塩ダレを加えて火を止め、余熱で5秒ほど炒め合わせ、すぐにトッピングするくらいのスピード感で調理を行うと、
モヤシから水が出てスープの味が薄る事なく、かつシャキっと適度な食感で仕上げる事が出来ます。
ベストコンディション=ベトコンでスタミナをつけて、厳しい猛暑を乗り越えましょう。
14
2024年07月25日
つけ汁はゲンコツやモミジなどの動物系と、節や煮干などの魚介系を合わせた、濃厚なWスープ。
塩味、甘味、酸味、旨味が高い濃度でバランスを取っており、別袋で付いている鰹の風味を抽出した焦がしラードを加えると、
ビターな味わいと共にパンチとコクがグッと増し、朧月でしか味わえない個性的な豚骨魚介味が完成されます。
麺は三河屋製麺の多加水ワイド型角刃太ストレート。
モチモチとした反発力の強いコシと喉越しの良さが魅力で、濃厚なスープをしっかりと持ち上げ、味の相性も申し分ありません。
付属トッピングは実店舗とは別タイプの炙り豚バラロールチャーシュースライスが4枚。濃口の甘辛タレで味付けが施されています。
濃厚ながらクドさや重さはなく、香味油の風味と独特の食感を持った麺の組み合わせが
従来の豚骨魚介とは一線を画すオリジナリティとして、類いない味わいを生み出しています。
また麺量は190gと一般的な並盛くらいはありますが、つけ汁も余るくらいたっぷりあるので、
食いしん坊な方はおかわり用の生麺やライスなど用意しておくとよいかもです。
9
スープはトロトロに乳化した泡系鶏白湯で、実店舗ではブレンダーで泡立ててから提供されます。
コラーゲンの溶け出した滑らかなタイプで、泡立てないともったりとした重みがありますが、
泡立てる事によりまろやかでふんわり軽やかな口当たりに仕上がります。
塩分濃度は約1.9%とつけ麺としてはやや低めですが、泡状にする事で麺にしっかりと絡み、程良い塩梅に感じられるようになっています。
画像3枚目は泡立て前と後の比較ですが、泡立て後のほうが色合いが白っぽく、味わいも口当たりにも明確な違いが生まれます。
麺はスクエア型の多加水角刃太ストレート。
麺肌は瑞々しくモチムチの強いコシが特徴的ですが、なにより噛んだ瞬間に舌に広がる小麦の甘味が素晴らしく、
鶏白湯の旨味と相まって噛めば噛むほどにスープとの融和性を感じ取れます。
付属トッピングはInスープで、細切りのメンマと、
チャーシューは説明書きだとトロトロのコロコロチャーシューとありますが、
今回のロットでは小さめの薄スライス状が1枚となっていました。
また湯煎の過程でトロトロにはならず逆にやや硬くなりますが、前日から冷蔵解凍し、
湯煎前にサルベージすれば、ホロホロのやや軟らかい状態で頂く事ができます。
出来ればチャーシューはスープと別にパックしてもらえると嬉しいですね。
店主は本庄常勝軒、大勝軒赤ふじ、心の味製麺と勤務されたこうじグループ出身で、味にもこうじ系のエッセンスがちらほらと垣間見えます。